岡田蝋燭店は、和蝋燭を専門とする手作りのお店です。
蝋燭店を営んでいた本家より昭和32年に祖父の代で分家し幸西で営業を始め、平成22年12月より現在の上近江で営業を続けています。
祖母の話では、昔は幾つかの手作り蝋燭店がありました。町には蝋燭を扱うお店も多く、各家庭ではお仏壇に向かい日々のお勤めを行い、法事には香典と共に蝋燭を包んだそうです。そしてお盆には蝋燭を立てた提灯を持って子供たちがお墓参りをするといったことも多く見られ夏の風物詩となっていました。そして新潟は海が近いこともあり、ご神仏に蝋燭を掲げて漁師の船出の無事を祈ることも多かったそうです。
昔は日常のなかで普通に蝋燭は使われていたようです。
創業当初は「はぜ蝋」という原料を使っていたそうですが、戦争の影響で価格が高騰し入手困難になりました。また働き手の減少や時代の移り変わりによって蝋燭を作る職人は減っていきました。
その頃からパラフィンワックスが出始めましたが、配給によるもで思うように仕入れることが出来なかったそうです。
昭和30年に入ると原料をパラフィンワックスに切り替えました。
ロウを何回も塗り重ねるといった代々受け継いできた製法で作る紙芯の蝋燭や型を使った糸芯の蝋燭を作り始めました。そのころはまだ新潟でも何件か蝋燭屋もありましたが今はもう数えるほどしかなくなりました。
平成14年に新潟では途絶えてしまった「はぜ蝋」を使用した蝋燭を作り始めました。
もう一度新潟の地ではぜ蝋燭の明かりを復活させたいという思いと、代々受け継いできた製法を活かした蝋燭作りをしたいという思がありました。
当初、原料が変わればその質も違い今までの感覚では思うように作ることが出来ませんでしたが、祖母の同じように作っていたという言葉を信じ、また代々続けてきた製法を頼りに父と試行錯誤を繰り返しようやく販売できるようになりました。
現在は、パラフィンワックスを使用した和蝋燭、はぜ蝋を使用した和蝋燭を製造しております。
また新潟県のクラフトマンクラブ、大新潟まつり、新潟市名産会に所属し、県内外でのデパートでの実演販売をすることもあります。
たくさんの方々に和蝋燭を直接見てもらったりお話をしたりしながら蝋燭を身近に感じて頂ければと思います。
加盟団体
●新潟県クラフトマンクラブ
https://craft-niigata.jimdofree.com/
●新潟市名産会
http://meisankai.com/
●大新潟祭り
http://www.dai-niigata-matsuri.jp/